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白球追いかけ薄給になった管理人が運営するジャイアンツブログです。松本さん!そのやり方は超カッコ悪いです!w     ※コメントに書きたくないご意見ご感想はcoolvanilla3(アットマーク)gmail.com までどうぞ  
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小林の良さとはなんだろう。

昨日気付いた。

菅野智之の能力を最大限に引き出せること。

これが取りも直さず小林の良さだよ。

昨日の試合、目についたのは智之の熱投よりも小林のリード。
同じコース同じ球種を続けて打者を手玉に取り、打ち気に逸る相手にはボール球で翻弄する鮮やかな手綱捌きだった。

常に高い意識で投げ続ける智之と、もっとできるもっとやれるとその能力を引き出さんとする小林。そこにあるのは長年連れ添った夫婦のような絆であり、言葉にせずとも阿吽の呼吸で意思疎通ができ、二人だけの世界が存在する特別な関係。この信頼関係はあまりに強固で炭谷や大城じゃ役不足。

小林を叩くこと、否定することは容易い。
炭谷を獲ったのだって、元をただせば小林がふがいないからだ。

だけど、智之が絶対的に心を許していて、安心して気持ちよく投げることができる。これだけで十分なんじゃないだろうか。数字に表すのは難しいだろうけど、これだって間違いなく選手としての能力の一つだ。しかも菅野智之はジャイアンツのエースであり、日本球界最高のピッチャーなんだから。

試合後ハグする二人が、今年あと19回見られますように。期待してるじゃなくそう信じてるぞ。

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岡本が打った映像を見ると、なんだかバットのヘッドが通常よりも大きいような錯覚を覚える。
昔話に出てくる鬼が持っている金棒のように、先端部分が大きく膨らんでいる棒を振り回しているように見えてしまう。いやもちろんそれは錯覚なのだけども。

これはもう、取りも直さずバットのヘッドが残って遅れて出てくるから。
インサイドアウトで手首に近いところから始まり、最後の最後にバットの先端が出てくるから余計に太さが際立って見える。

そして、尋常じゃなく打つ瞬間のインパクトが強い。
「打つ」というよりか「ぶん殴る」かのようなスイング。重心を残し、もっとも力が入る打ち方で思いっきりボールをしばき倒してるように見える。

今日、亀井さんが全ての左打ち野球少年の手本になるようなスイングでホームランをかっ飛ばした。あれがキレイな「打つ」だとすれば、岡本のは全力で「叩いて」ボールが弾かれたように舞い上がり、それでいて飛距離が出てスタンドまで届く。このスイングもこの弾道も実に独特で、誰々のようなという比較対象が思い浮かばない。

この迫力満点の若き大砲がどっかりと四番に座り、丸は岡本に回せと、坂本は丸に回せと、尚輝は坂本に回せと、好循環の見本のような打線になってる。
うん、今年は楽しい。余りに楽しくて、行くはずじゃなかったゴールデンウイークの東京ドームチケットを取ってしまったぞ。にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
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青柳が悪かった?
いやいや、今日の青柳は普通にいい出来だった。

彼の持ち味は微妙なズレ。
左右の変化でバットの芯を微妙に外す。投球フォームも球の軌道も素直じゃないから、捉えたつもりで打ちにいっても僅かにタイミングがずれる。
今日もタイミングの取れない凡打と、自分の形でスイングできたように見えるのに力なく野手の正面に飛ぶ打球のオンパレード。ジャイアンツはもともと青柳が苦手だし、今日もこの分だと苦戦するかなと思わせる実にらしいピッチングだった。

その青柳を凌駕したのが丸のすごさ。
あのホームランだって、タイミングで見れば見事にずらされてる。
合わなくて崩されて、普通なら空振りなり引っ掛けた凡打になるところ。
それを崩されながら残して、バットコントロールで掬ってスコーンとスタンドまでもっていった。

1打席目の坂本も、同じようにタイミングを崩されながらバットだけ残して打ったレフト前ヒット。
これならわかる。一流打者なら出来ると思う。
だけど、あの低めをホームランにできるのはちょっと驚きだし、打たれた方もショックが大きい。その証拠に、あれだけ繊細に投げ分けてた青柳が動揺し、次の岡本に投げた初球は非常に甘いほぼど真ん中。それを岡本が見事に復調のきっかけにし、試合は実質的にここで決まった。

この丸を、坂本岡本で挟む超強力上位打線。
早くも派手に機能してくれてるし、なんだろう、うん期待感が去年とは段違いだな。
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解説席にいた前監督は、打ちまくるゲレーロを見てどう思っただろうか。
きっと心の中に少なからず苦いものがあったであろうことは想像に難くない。

ゲレーロのバットが止まらない。今日もまた大暴れしてくれた。
知っての通り、もともとこれくらいやるだけの能力はある選手。それを去年は全くもって活かせなかったし、今年は逆にスタートから最大限どころかそれ以上に発揮できてる。

これは由伸には気の毒だけど、人心掌握に長け経験豊富で手練れの原ならではの手腕が生んだ成果。
就任直後からゲレーロの再生を声高に掲げ、もっとできる選手なんだとマスコミを通じてアピールし本人のプライドを立てる。打撃指導も直接施して気持ちを乗せてやり、本人が気持ちよくそれでいて誇り高くプレーできる環境を作ってやった結果の表れ。

どういう上司か、どういう環境かで人はここまで変わるし、それが孤独感を持ちやすい外国人なら尚更。このボスは俺のことを見ててくれる。俺のことを評価してくれてる。祖国から数万キロ離れた異国で一人戦う身にそれが心強くない訳がない。きっと今年のゲレーロは、周りが思う以上にボスのため、チームのために戦う気持ちがあると思うよ。前監督は数年後のために、心の中のほろ苦さをしっかり胸に刻んでほしい。

そして、これだけ打ちまくるとゲレーロを5番に据えてもいいように思う。陽が5番じゃ少し心許ないのは誰しも思うところだし。
だけど、原はもう少し先を見ているのかなとも思う。
守備や走力を考えると、試合終盤ゲレーロを交代させるケースが多くなる。事実この3試合とも全て途中交代してる。1点を争う緊迫した展開になればなるほど守備固めや代走の重要度は増してくるものだし。
かなりの確率で途中交代させる選手をクリーンアップに据えるのは、ちょっとばかり収まりがよろしくないかなと。原はその辺を考えてるんじゃなかろうか。

ただ、今年の打順は実質的に2番3番4番が中軸。坂本丸岡本はよほどのことがない限り、ほぼ全試合フルイニングに近いレベルで出るだろうから、そう考えると5番ってポジションを少し軽くして、必ず途中で下がるようなゲレーロでもいいのかなとも思う。

さて、原はどっちを選ぶか。
いずれにせよ明日も頼むぜカリビアン。

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まあ、試合の中でどこを切り取ろうとそれは見た側の自由。
きっと明日のスポーツ新聞は面白おかしく「丸4三振!!」を一面に持ってくるだろうし、逆にポジティブに受け止めるならば智之はさすがの快投だった。

管理人が今日の試合を見た感想はただ一つ。
予想以上に中継ぎはヤバイ。これに尽きる。

智之が降りた途端に打ち込まれ、エラーも絡んで一気に崩壊した試合。
ピッチャー交代の時点でなんだか試合を見る目が変ってしまったし、その不安、懸念が的中してガタガタと音を立てて試合が壊れていくサマはもはや滑稽ですらあった。なんだろう。智之が守っていたタガが外れて、ダムが決壊するかのように赤い波に押しやられたよな。
一人で必死に踏ん張り続けていた智之がいかにすごいか。逆説的にそのすごさが分かるとか言ってる場合じゃなく、これじゃホントに試合にならない。

丸はほっときゃ打つ。智之もこの先勝ち星を重ねるのは間違いない。
この打順が機能するかは未知数だけど、打つ方はまあそれなりに結果は残す。それはだいじょぶドンウォーリー。

だけど、このブルペンはまずい。
僅差でプロ初登板の大江くんが出てきたことに驚いたけど、じゃあ誰ならよかったのかとなると答えに詰まる。吉川はきっとビハインドじゃ使いたくないんだろうし。
たった1試合で今年の課題が顕著に出た。いや、露骨に見えたという方が的確かな。

過去に先発で実績があり現状ファームにいる投手の中継ぎ転向。
もしくはトレード。
そのあたりが一つ弾けてくれないとちょっとどうにもならんぞこれは。にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
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都内は桜が咲いた。
管理人の住む町にも桜の名所がある。満開宣言が出た割にはまだ八分咲きのように見えるけれど、それでも確実に季節が変わったことを感じる。

管理人が巨人ファンなことは広く知られているから、この時期になると仕事で会う人にも「どう?今年は優勝できる?」なんて話を振られる。

・・・できるのかなあ。
巷で散々言われているように、近年に例を見ないくらい中継ぎは壊滅的だ。なんたって、ここ数年勝ちパターンだったピッチャーが一人もいないんだから。
週に一度しか投げない先発と違って、中継ぎは多ければ週に四度も五度も投げる仕事。そこが成り立たないと自ずと計算ができなくなる。

そして、原政権二度の三連覇はいずれも磐石の中継ぎ陣を擁した。つまりそれが原の勝ちパターンだってことだ。
得意とする戦い方ができない中で、稀代の名将は果たして何を見せてくれるだろうか。
楽観はできないけれど、坂本岡本丸全員が去年並みの数字を残せて、そこにもう一人ゲレーロあたりがキャリアハイ的な成績を出せれば、去年の西武みたいな投手陣の薄さをものともしないチームになれるかもな。

そんなことを考えながら日々を過ごす。
長い冬が終わり今年もまたこの季節が来た。
さあ、今年も春が来た(そして、うれしいことに今年からまた亀井さんはこの名曲に乗って打席に入る)。

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さて、本ブログ宮崎特派員こともぐさんの宮崎キャンプレポート第2弾。今日行われた紅白戦の模様を撮って出しです。



まずは、もぐさんといえばこの人。亀井さんの凛々しき背中。
今年の亀井さんこそスーパーサブ的役割を求められるかなと。去年と一昨年もそう言われながら、なんだかんだ終わってみたらしっかりレギュラーになってたし。亀井さんが本当に「第4の外野手」として上手く機能したら、結果として強いチームができている気はする。



今年が勝負になるであろう一人。和田恋。
恋ちゃんももう6年目。去年二軍でタイトルも獲りもう準備は十分。あとは上での実績を残すのみ。
ここまでは来て、ここ止まりで消えた若手は山ほどいたから、今年こそはチャンスを掴んでほしい。



同じく正念場の桜井。
恋ちゃんと違って下手に上での経験があって、それがもとでファンの心象がよろしくない選手だけにより一層ハードルは高い。
去年もたまにいいピッチングをしてたけど、良くないときが非常に良くない。現実的に起用は中継ぎになるんだろうから、このムラッ気はなんとかしないと。桜井がマシソンや澤村と並べて使えるようだと非常にラクなんだけどなあ。



我らがキャプテン。ここ数年、誰よりも優勝を追い求めてきた若きスターは、また時計の針が戻ったかのような現状をどう思っているのだろうか。
岡本がどれだけ打とうが、セリーグMVP選手の丸が入ってこようが、ジャイアンツは坂本のチーム。ど真ん中にいるのは坂本で、今年においては野手陣すべての責任を負うくらいの状況になっていると思う。出れば成績は残せる選手だから、怪我に気をつけて一年間3番ショートでいてほしいと願う次第。



さて、あっという間に宮崎キャンプも終わり一軍は沖縄へ。
もぐさんは二軍を覗きに行く予定はあるのかな?行ったらまたそのときはよろしくー。
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毎年恒例になりつつある、本ブログ宮崎特派員もぐさんによる宮崎キャンプレポート。今年もその第1弾が届きました。



正直、気持ちの整理が付いた訳じゃない。わだかまりは澱のように心の底に沈殿したままだし、内海や長野のニュースを見る度に複雑な思いになる。

だけど、時は止まらない。乗り遅れた人をそのままに列車は前へ前へと進んでいく。迷うなら、不満があるなら乗らないがいいさとばかりに。

それが少し言い過ぎだとしても、今年も列車は動き出した。内海も長野もそれぞれの船出を果たした。今年もこの季節が来たんだ。



・・・岡本でかっ!



いやぁ、ホントにでっかくなったなあ。太ったって表現じゃなく、これはもうでかくなったとしか言いようがない体型の変化。もぐさんもまずそこに目が留まったようで、もらった写真もでかくなった岡本ばかりw にしてもでかいなマジで。

さあ、いろいろあるけど今年も始まった。
もぐさん、また視察してきたらレポートよろしく。にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
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唖然としている。
こんなことがあっていいのかと言葉が出ない。

内海のときに書いた功労者に対する扱いのことだけじゃない。今回はより重症だ。
だって丸を除いたら、ジャイアンツ外野手の一番手は間違いなく長野だもの。
長野は亀井より陽よりゲレーロより優先されるべき唯一の選手。その「戦力」を流出させる気が知れない。

加えて、今のジャイアンツにそうまでして守るべき若手なんかいない。
この件で名前が挙がっていた選手が何人かいたけれど、その誰であれいなくなってもそれほどのマイナスにはならない選手。投手であれ野手であれ、仮に数年かけて育ったとしても「並」で精一杯。宝の山なんかどこにもないよ。一岡のときとは訳が違う。そして、長野が残してきた実績は言うまでもなく「並」じゃない。雑草の種や蕾を守るために、大輪の華を失ったと感じてしまうのは気のせいか?

信じられないというか、チーム方針に疑問を持たざるを得ない。
セリーグで一番いい外野手を得られたかもしれないけれど、その代償でチームで一番いい外野手を失った。これで良かったのか?
長野に対して心機一転みたいな話はわかるけど、ジャイアンツにいたって今年もチャンスは十分、十二分にあったよ。怪我しがちな亀井や陽がシーズン通して働く可能性なんて無いに等しいんだから。現実的に考えたときに、丸以外で今年もっとも出場が多くなりそうな外野手は長野だったと思うよ。

そして、この件についてもっとも腹が立つのは、球団社長の石井とかいう本物のバカ。
冗談や軽口を叩くなとは言わない。だけど、実名を挙げてそういう話をするなら、その対象は可能性が1%たりとも無い相手じゃなきゃダメだ。ふざけて「誰を獲るのかな、長野かな」なんて言っておいてそれが現実のものになったんじゃ、長野からしたら要らないと判断されて捨てられた気持ちにしかならない。
結局、無様に「断腸の思い」とかなんとか自分で自分の吐いたツバを飲むようなザマになるんだし、こんな口も脳も軽いような人間は人の上に立つべきじゃない。球団として恥だよ。

それと、実績や格としては内海の方が上だけど、長野はチーム屈指の人気選手だった。
球場でファンが着ているレプリカユニフォームの数をカウントしたら、間違いなくトップ5には入る選手。老若男女問わず人気が高く、そういう意味での反発、ファン離れも否定できない。管理人が知る限りでも、毎試合外野席にいるような熱心なファンで7番ユニ着てる人たくさんいるよ。こんなやり方で、はいそうですかと受け入れられるほど人間ってドライじゃない。

管理人は原信者だから、あまり悪くは言いたくない。
だけど、プロテクトリストの作成において責任者どころか、ほぼ全権を握っているのは間違いなく原。背広組のフロントじゃない。リストに漏れた時点で内海も長野も原の構想にはなかったということだ。
百歩譲ってそれを認めたとしても、それでいったいどんなチームを作りたいんだ。功労者うんぬんの感情論を持ち出す気はないけれど、こんなにしてまでどんなチームにしたいんだ。理解に苦しむし付いていけないよ。勝つために非情になるとかじゃなくてさ、勝つために必要な投手陣のチームリーダーと外野手一番手のムードメイカーがいなくなっちゃったよ。

唖然としている。本当に唖然としている。
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管理人の口はしばらくの間みっともなく開きっぱなしになっていた。

起きた事態が飲み込めない。
目の前の画面に書いてあることが入ってこない。なんだこれは。

FAやトレードでジャイアンツに来た主力が、その晩年チームを追われるように他球団へ移籍することはよくある。落合、江藤、工藤、清原、最近でもラミちゃん、スンヨプ、ガッツさん、豊田、村田さん。これまで枚挙に暇がないほどあった。

だけど、それだからこそ生え抜きの功労者は最後まで看取ってやるべきなんだ。
数にしたらほんの数人だから、四番を張ったりエースを務めた生え抜きの功労者は、チームの幹部候補として大事にしなきゃいけないんだ。
だって、内海のレベルでこういう扱いになるなら、いったいどこの誰がこんなチームに入りたがる?

133勝、2度の最多勝、1度の最多奪三振。
記録も立派なものだし、何よりもこの選手にはリーダーシップがあった。旧態依然とした派閥を無くし、自身が中堅ベテランになって以降は親しみやすい先輩として後輩に慕われた。間違いなく幹部候補で、数年後に万雷の拍手でその引退を見送らなければいけなかった選手。
お祖父さんも巨人の選手で鳴り物入りで入団したサラブレッドにして、自分の力でエースの座にまで上り詰めた努力家。その歩みにはドラマがあり、ファンと共に成長していくストーリーがあった。上原や菅野が初めから完成されたエースだったのに対し、内海は時間をかけ一投手が大投手に育っていく劇的な物語があった。

これは数字で測れないほどのマイナス。
残されたナインの心もファンの心もズタズタに引き裂き、ショックがあまりにも大きい。
新戦力を違和感なく受け入れたジャイアンツファンも、その代償がこれじゃ気持ちが騒めく。管理人もショックを受けただけじゃなく、球団の姿勢に心がザワッと揺らめく思いが否定できない。

そして、この移籍が炭谷に与える影響も非常に大きい。
断言するけれど、この時点で炭谷が来年活躍する芽は消えた。もとからさほど力の無い選手が、この逆境の中でそれを跳ね返す可能性は悪いけどゼロだ。もちろん彼に非がないことは言うまでもないのだけども。

「獲られない」と思っての賭けだったんだろうけど、その賭けは最悪の結果をもたらした。
どの口が言うんだという球団社長のコメントも火に油を注ぎ、今後おもしろおかしくマスコミに書き立てられるであろうことも含めて状況は最悪だ。今ごろ夕刊紙、週刊誌の記者が半笑いで記事を書いているかと思うと頭痛がする。
健康診断で肝機能数値が良くなく酒を控えめにしてる管理人だけど、今日は飲まなきゃやってられない。我を忘れるまで飲もう。


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そうか、岩隈も来たか。
さすがに彼は楽天に戻るものだと思ってた。

戦力としてどうなのかは最近の彼を知らないから何も言えない。
だけど、杉内や上原のように半コーチ的に若手の手本になる役割は十分に期待できる。メジャーの経験だけでなく、忘れがちだけど彼も現代野球でシーズン20勝を達成したレジェンド。若手どころか智之でもどすこいでも学ぶものはあるわな。

そして、またも増えた新戦力。オフの話題を独り占めするかのように次々に巨人に加入してくるビッグネームたち。
きっと、原はチームを全く新しく作り上げたいんだと思う。
去年の延長線上じゃなく、「一新」というか「新生」というか全くの別物にしたいんだと思う。
それは時計の針を戻したようにも見えるだろうけど、今年の延長線上じゃ優勝争いには程遠く、カープにこてんぱんにやられる未来があるだけだもの。4年続けて優勝を逃してる以上、じっくり時間をかけている猶予期間はもう無い。多少強引な手法でも強いチームを作らないと。

そして、この状況から強いチームを築くには、やる方も見る方も変化を感じられるようじゃないと。だって今年も去年も弱かったんだから。
だから新戦力だけじゃなく、在籍している選手たちも大量に背番号変更があった。これまでの焼き直しじゃなく、やる方も新鮮な気持ちで、見る方も期待に胸躍らせる思いで見られるようにするための平成最後の大改革。
何も根拠がある訳じゃない単なる管理人の予想だけど、原はきっとユニフォームも変えたいんじゃないだろうか。毎年全試合見るようなコアなファンにも、たまに地上波で流れているときだけ見るような人たちにも同様に「おっ!巨人が変った」と思わせて、実際やる選手たちには新戦力を大量に入れることで更なる競争を促す。チーム内競争の無いチームが弱いことはハッキリしてるからね。

それを叩きたい人は叩けばいいし、笑いたい人は笑えばいい。
だけど、補強しただけじゃ勝てないのは歴史が証明してるし、若手の出番うんぬんの話は、丸はまだしも岩隈や中島を押し退けて出てこれるような選手じゃないと話にならないよ。
そして、タレントが増えれば増えるほどそれを束ねる監督の責は重くなる。原ならそれを意気揚々とこなしてくれそうだし、こういう環境になってこそ原に戻ってきてもらった意味があるってもんだよ。さあ、稀代の名将のお手並み拝見というこうぜい。
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丸が来た。
ここまで記事を更新しなかったのは、別に管理人が忙しかった訳じゃない。
なんだろう。記事を書きたい意欲がまるで沸かなかった。移籍発表からだいぶ時間が経った今でもまるで気持ちが乗らないままでいる。

それはなぜか?
丸が必要な戦力であることがあまりにもハッキリしているからだ。
「中島はいるのか?」とあちこちで聞こえるから、管理人は彼が必要な理由を書いた。アンチだけでなく巨人ファンからもなぜ炭谷を獲るのか、と声が上がっているから、どう使う気でいるのか私見と分析を記事にした。

だけど丸にそれは必要ない。誰がどう考えても必要な選手だもの。
・左打者
・3番バッター
・センターのできる外野手
どの観点でもほしい人材。しかも2年連続MVPの脂が乗りに乗っている状態の選手。関東志向が言われていたから巨人とロッテしか手を挙げなかったんだろうけど、彼をほしかったチームは他にもたくさんあったはず。

そうか、来たのか。
大変だろうけど頑張れよ。3割25本90打点くらい期待してるからな。これくらいしか言うことがない。
そして、仮に期待が外れて2割8分20本75打点くらいだったとしても、その分をカープの得点力から差し引いて、そのまま巨人に上積みできたってことだから実質的な効果は倍になる。これが大きいよな。ここ数年のカープで一番イヤだったのは他の誰でもなく丸だから。

それと、正直なところ管理人はアナログな人間だから、まだ上手く割り切れない部分もある。ブログを書く気になかなかなれなかったのはそれも大きい。
過去にジャイアンツに移籍してきた大物は数え切れないくらいいたけれど、ここまで目の上のタンコブ的な選手が入ってきたのは記憶にない。同リーグの中で優勝争いのライバルチームの主力で、こいつにやりたい放題やられているから負けてきたその張本人がやって来た。

でも、きっと来年の春、また野球が始まればそんな感情はどこかへ消え失せる。プロスポーツとはそういうものだし、ジャイアンツとはそういうチームだから。
まずはようこそ丸くん。ジャイアンツは本当に厳しいところだからそのつもりで。
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小林は打てない。
あまりの打てなさに見切りを付け代打を出すと、代わって出てくるキャッチャーは大城くんか宇佐見。

大城くんは守備が物足りない。
リードがとやかくはここで語らないけども、少なくとも走られまくった肩の弱さとパスボールの多さは特筆に価する。

守備重視の小林から試合途中で大城くんに代えると、大事な試合終盤になんとも言い難い心配が付いて回った。今年何度もそんなことがあった気がする。
逆に大城くんがスタメンで途中から小林を出すと、今度は打撃が絶望的になる。大城くんを既に出している以上、小林に代打は使いにくくなり、穴を抱えたままアウトの一つ一つが重くなる試合終盤を戦わざるを得なくなる。

「守」の小林。「打」の大城。・・・宇佐見はなんだろ、今年に関しては比較のテーブルにすら上がれてないな。
小林と大城くんの毛色が違い過ぎて、どっちを使うかでまるで戦い方が変わってしまう。しかも、それぞれ一度しか使えないカードだから、手を打つときはしっかりシフトチェンジしなきゃいけない片道切符。

・・・前置きが長くなったけどさ、炭谷を獲ったのは小林がもう一人ほしかったんだと思うの。
小林に一人前になってほしかったけど、どうやらそれは無理だ。ならば、半人前が二人いれば一人前になるだろう、ってのが答えだと思うの。
小林の打撃向上に期待するよりも、大城くんの守備上達を待つよりも、現実的で即効性のある手段として小林を二人にしたんじゃないかな。その証拠に大城くんはファーストの練習を始めたようだし。

だから、来年はキャッチャーのところでバンバン代打が出る。
代打が出ても守備面で遜色なくカバーできる控えがいるから、小林だろうが炭谷だろうが5回でも6回でも遠慮なく代打を出せる。
だって「8番キャッチャー」に4打席回るとして、代打が第3打席かそこらでヒットを1本打ったらそれは「8番打者が4打数1安打」って解釈でいいし、守備が初めから最後まである程度の水準を保てるなら、「3人がかりで一人前の仕事をした」って見てもいいんじゃない?違う?

・・・え?
どこにそんな期待できる代打がいるんだって?
獲ったじゃん。ついこの前。中島をバンバン使えるように、同レベルのキャッチャーを二人にした。いや、キャッチャーが二人いるから、中島を惜しみなく出せるようになった。そういうことなんじゃないかなあ。
小林と炭谷で「0.5×2=1」だけじゃなく、中島と炭谷でも「0.5×2=1」なんだよ。すごく理に適ってるんじゃないかなあこれ。

来年、炭谷には何も期待しちゃいけない。
今シーズン夏場以降の小林を見た気持ちと同じスタンスで見ればいい。だけど、小林が下がってもまだ小林に劣らない守備力の炭谷が出てくる。炭谷の代わりに炭谷程度の小林が出てくる。この「0.5」は「0.5」だけど実は本当に意味のある「0.5」。
 
そして、代打を出す場面がここ一番のヤマならば、相手のピッチャーが右投げならば、中島じゃなく阿部が出てくる。
その裏のイニング、ウグイス嬢のアナウンス。

「代打の阿部がそのまま入りキャッチャー」

来年の春、東京ドームでこれを聞いたらヤバイなもう。勝ってようが負けてようが泣いてしまいそうだ。
そして思うのは、阿部さんが1どころか2でも3でもあったから、今こうして0.5をかき集めてるんだよね。そういうことだと思うよ。

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一連の流れの中でうーむと唸り、舌を巻いたキーワードがある。

「私と相性がいい」

・・・うん、さすが原。人心掌握に長け、リーダーシップに秀でた男だけのことはある。

中島という選手のキャリアを、みんな今一度思い起こしてみればいい。
西武にいた頃は押しも押されぬ一流選手。実力だけでなく華もあり、花形ポジションのショートだったこともあって誰もが一目置く存在だった。
管理人は08年の日本シリーズでグライシンガーにオラついてきた中島を見て大嫌いになったけど、それだって中島を一流選手と認めればこそのこと。どうでもいい選手なら嫌いになる価値すらないんだもの。

それがメジャー挑戦で躓いた。無様に惨めに、人間としての尊厳を踏みにじられるくらいに生き恥を晒した。
結果、西武時代に「しょーもないチーム」と揶揄していたオリックスに拾われてのリスタート。指された後ろ指は星の数より多いかもな。

・・・自分の身に置き換えてみたらどうだろう?
逃げ出したくなったり、投げ出したくなったり、恥ずかしさを通り越して、それでもしがみ付いた野球の世界。
そして数年が経ち、元から注目度が低いチームなのも幸いし、このまま穏やかにフェードアウトしていくのかと思った野球人生。

つまりさ、中島という選手はNPBのメインストリーム、第一線からドマイナー、二流三流の誰も見ていないところに身を落とした稀有な存在。
こういう選手がキャリアの最後にただジャイアンツに来たならば、それはもうただ衰えて死んでいくだけの未来が見える。

だけど、「私と相性がいい」。この魔法の言葉でまだナカジは甦る気がする。
彼のプライドを立て、自信を取り戻すきっかけとして十分な気がする。なんせ綺麗事じゃなく09年WBCの実績あっての話だし。
だってほら、オリックスを半ば追われるような形で出てるのに、なんだかFAとか大型トレードとかもうそういう空気になってるじゃない?ナカジがこれを意気に感じないはずがない。

そして、根本的な話としてこれはいい補強。
年俸だなんだを度外視すれば、右の代打は欲しくて欲しくてしょうがなかったポスト。だって、チャンスに弱いゲレーロとか、雑な陽とか、良くて二流にしかなれない石川や中井がここ一番の代打で出てくるような選手層なんだもの。終盤の試合を決める場面で、中井が出てくるよりは中島が出た方が100倍いいよ。「腐っても鯛」ってこのことだ。

流れ流れて巨人に辿り着きましたじゃなく、おまえはまだまだできる、必要な人材なんだと思わせての加入。これにナカジが燃えてない訳がないと思うよ。なんたって熱い男だもの。

そして、補強はこれが第一歩。報じられている通りならばまだまだこれは序の口。この先の原のお手並み拝見というか、稀代の名監督の手綱捌きを楽しみにするよ。
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うん。楽しかった。それが素直な感想。



点の取り合いになったこともそうだけど、次から次に出てくる控え野手に心が躍った。
こういうエキシビジョンだから当たり前といえば当たり前だけど、これほどまでの多角的な起用は果たして前監督にできただろうか。



そう。原はこういう野球をする監督だった。
一人にいくつもの役割を担わせる。代打で出た選手がそのまま下がったらそれはただの「1」。だけど、守備に就けばそれは「1.2」にもなり、その後ポジションチェンジができれば「1.5」にも成り得る。これこそが選手層の厚さ。一人一つの役割じゃなく、あれもできるこれもできるとなるからチーム力が底上げされる。強いときのジャイアンツはこうだった。

一人でも多くの選手に世界を見せようと、今日はあらかじめこういう采配をすると決めていたんだろうけど、選手をよく知るからこその自由自在な采配に胸躍った。
そして、最後の最後にベンチに残ったのが吉川大ということまで含めて完璧なタクトだったと思う。



そして、鮮やかなポジションチェンジの数々に付いて行けなくなったか、ウグイス嬢も電光掲示板も大混乱。よく見ると「キャッチャー長野」っちゅうメチャクチャな表記になってるw
しかも、この直前まで出ていない亀井が出ていることになって、出ている陽が下がったことになっていたカオス状態。

東京ドームに原がいる。ジャイアンツベンチに原辰徳がいる。
鳴り響いた懐かしい応援歌とビジョンに映る83番にジーンときた。イニング合間に応援団がやってた松井の応援歌よりもこっちの方がしびれた。
うん、来年が楽しみだよ。
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去年の今ごろ、辻を切るなんてあり得ないことだった。
だけど、1年経ってみたら尚輝と俊太が出てきた。二人とも辻と同じ左バッター。二人とも辻と被るセカンド。説明がいらないまでの見事な構図。
そして、辻はセカンドとしてはまだしも、ファーストとしたら打力が物足りない。阿部や外国人と比べて辻を使う理由は気の毒だけど見当たらない。
たった2年前、今年の「尚輝か俊太か」と同じレベルで、「巨人のセカンドは辻か山本か」と言われていたのも今は昔。残酷だけどこれがプロ野球の現実。イス取りゲームであり、そのイスを争う人間の数すら限りがある非情な世界。

中井は坂本と長野を足して2で割ったような打者になるはずだった。
5年前の夏、巨人ファンは中井に大きな大きな夢を見た。
ケガで潰えたその夢が幻だったとしても、その選手の行き着く先がレフトとかセンターとか訳のわからない起用をされるユーティリティなんかじゃなかった。だって、根本的に守備のセンスはない選手なんだもの。セカンドに始まりサード、ファースト、レフト、ライト、センター。どこで使ったって光る物は見えなかったし、こういう起用をされればされるほど、収まりが悪く痛々しい感じは付いて回った。
そして、「セカンド、元スラッガー、ユーティリティプレーヤー」その言葉の元祖とも言うべき元木がコーチになり、その元木になれなかった中井はチームを追われた。与えられた時間は無制限じゃない。いつまでも若手じゃいられない。辻が相対的な話なら中井は己のみの絶対的な評価で切られた感が強い。

到はどうなんだろう。
正直、上の二人のニュースよりも格段に驚いた。
今年いてほしい時にこそいなくて、それも二軍の試合にすら出られていない惨状で、心象が非常に悪かったのは事実。管理人も何度なく到がいないことに憤った。
だけど、それを踏まえても尚、橋本到は必要な戦力だったと思う。走攻守の総合力でいけば二人の比じゃないし、長続きしないとはいえ打力の瞬間的な爆発力は十分に一流選手になれる可能性が見えた。
左打者で見ても、センターを守れる外野手の観点で見ても惜しい。惜しいどころか、放出することに不安を覚える。
だから考えた。これは到がより輝くための放出。地元仙台で、巨人より選手層の薄い楽天で、より多くチャンスを掴むための移籍。そう考えることにした。

幸あれと願う。巨人にいるときよりも輝けと祈る。
3人ともリスタート頑張って。
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時計の針は戻ったのだろうか?
そう捉えるのは簡単だしその気持ちもわかる。そして、高橋由伸という貴重な人材をまるで軽く扱い、大人の事情によって使い潰してしまったことは残念ながら認めざるを得ない。

また原か、と非難するのは容易い。
不倫だ賭博だと関係あるんだかないんだかよくわからないことまで持ち出して叩くのは、ともすれば世論に乗った主流の論調にすら成り得る。

叩きたいだけ叩いたら、深呼吸して二つ考えてみればいい。

一つ目。巨人の監督なんてやりたいか?
そもそも論だけど、これだけ激烈なプレッシャーがある職に就きたいか?
まるで、誰しもがやりたがる美味しい仕事に都合よく帰ってきたみたいな批判は悲しいかな的外れ。相当な覚悟がないと巨人と阪神の監督はできないよ。スター高橋由伸が叩かれに叩かれ、ヒーロー金本が追い込まれ、その後を受ける矢野が悲壮感溢れる顔で受諾したのをもう忘れたか?
やりたいどころか、むしろ逆だと思うよ。苦しむことがわかりきっていて、しかもそれは想像じゃなく実体験に基づく経験則な訳で、それでいながら愛するチームのために身を粉にする覚悟で引き受けてくれたんじゃないか?

二つ目。この状況で二次政権のように長く指揮を執ろうだなんて考えてると思うか?
違うよな。阿部であれ、由伸の第二次であれ、短期間で形を作って彼らに引き継ぐ、いわば自らが捨て石になる覚悟での就任だよな。
7度の優勝3度の日本一を誇る名将が、その名前に傷が付くことを厭わず、強い巨人を取り戻してそれを未来に託すいわば「繋ぎ」の監督になるつもりでの第三次政権なんだよ。そこにあるのはエゴじゃない。
前政権時、自らが投打の軸とした内海と阿部は衰えた。もっとも頼りにした山口はユニフォームを脱いだ。自らチームに招いた村田さんも杉内もいない。そんな中で再び指揮を執ることが茨の道でなくてなんだろうか。
  
指導者経験のないコーチを集めたのも然り。
言われている「乱発したコーチ手形の回収」が当たっているのは相川さんくらいかな。それを言っている人たちは、元木や宮本にいったいいつ手形を出したと思っているんだろか。
これは新たな指導者の育成が狙い。このジャイアンツ色の強い人選の中でもし有能なコーチが出てきたならば、それは自分が退いたあとにも活かせるチームの財産になる。ジャイアンツの宝になる。過去の焼き直しじゃなく、新たに畑を耕して未来の巨人に向けた投資みたいなもんだよ。他所からリンゴを買ってくるのじゃなく、自分の畑に種を植え木を育てて果実を実らせんとしてるんじゃないのかな。
 
それでも原の再任に文句があるならそれはそれでいい。
特に由伸ファンは思うところがあって当然だと思う。
だけど、3年も負け犬ライフを続けているとそんな感情すら薄れてくるけれど、ジャイアンツってのは強くてナンボのチームなんだ。強いことが魅力であり、それが前提になる唯一のチーム。
ジャイアンツが大嫌いなアンチの人たちだって実は内心思ってる。全チームにボコボコに負けてBクラスに沈む巨人を見るより、巨人と自軍がデッドヒートを繰り広げて、最後の最後で強い巨人を倒して優勝するのが一番うれしいって心の底で気付いてる。

辞めることで許された感があるけれど、由伸のままじゃとてもじゃないけど優勝なんて望めなかった。それを忘れちゃいけない。
開幕前から優勝を諦めているとか、若手が育ったシーズンだからそれでいいとか、ジャイアンツには許されない。勝つために何をすべきか、勝つために誰を出すべきか。それを考えてから他のことを考える。ジャイアンツとはそういうチーム。
そして、勝つことを考えたときにもっとも頼れる男を指揮官に招いた。至ってシンプルに極論すればそういうことだ。
 
それでも今度はすんなりとは行かない。絶対に行かない。
いくら百戦錬磨の名将であれど、苦難の連続が待ち受けていることは想像に難くない。
その中で来年から原が何を見せてくれるか。スンヨプを8番で使い、村田さんを9番で使い、阿部にもバントをさせ、勝つことに徹してきた稀代の名監督は、今の地に落ちたジャイアンツをどう再建してくれるか。管理人は今から楽しみで仕方ない。

そして原さん。
3年前の今ごろ、管理人はブログに「大きな声じゃ言えないけれど、2年後の今頃に本当の最後になる航海があるんじゃないかと、ラストフライトの機会はまだ先なんじゃないかと心の中で楽しみにしてます。まだ57歳だもの、決して妄想でも夢物語でもないと信じてます。」と書きました。その夢が叶い感無量です。
来年から管理人は背中に83番を背負いスタンドから応援します。今度こそ最後になるであろう原さんの航海をできるだけ多く見届け、その勝ち負けに一喜一憂しようと思ってます。
また会えてうれしいです。おかえりなさい。
 
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1998年、あなたはどこで何をしていただろうか。
X JAPANのhideが死に、「だっちゅーの」が流行し、ゲームボーイカラーが発売されたあの年。あなたはどこで何をしていただろうか。

「そんな大昔のこと知らねーよ」と言うのも正論。そりゃそうだ、今から21年も前のことだもの。
そして、その大昔から高橋由伸はジャイアンツのユニフォームを着て、24番の背番号を背負い続けてきた。

管理人と高橋由伸は同い年。だから、若い頃は大嫌いだった。
わかるだろ?なんかこう妙に意識してしまう無駄なコンプレックス。当時の管理人は四流大学の大学生として、大好きなジャイアンツのドラフト1位の同い年を見つめていた。応援する気持ちはありながらも、どこか素直になれず自分と比べてしまうあの感じ。男ってそういうもんだよ。そうだよね?


転機になったのは2009年。
ケガでたったの1打席しか出られなかったあのシーズン。
当時、高額の年俸をもらっていたことをダシに、「たったの1打席で○億円!」、「1球あたり数千万円!」とバカなマスコミは面白おかしく報じた。

野球に興味の薄い人たちからすれば、こういうバカマスコミの報じることも真に受けてしまう。当時、まだ仕事に燃えていた管理人は、そのことを悪気無く語る人たちに業務上において出会った。いや、出会ってしまった。

・・・なんだろう、自分でも予想外に悔しかったんだよな。
夕刊フジとか日刊ゲンダイとか、ウソしか書いてないしバカしか読んでないマスコミの言うことを真に受ける人たちに出会い、彼らに八つ当たりで殺意を覚えるくらいに腹が立ったのを覚えてる。
そうじゃないんだ。1打席でいくらとか、本気で言っているならどれだけ知恵遅れなんだおまえらは?とはらわたが煮えくり返った。
高橋由伸がこれまでどれだけジャイアンツに貢献してきたか、その対価、報酬としての年俸なんだ。そんなこともわからないからおまえらはバカなんだ、と心の中で血の涙を流したことを覚えてる。


由伸に対して素直になってからは、レプリカユニフォーム、背番号Tシャツ、タオル、リストバンド・・・。管理人宅に増え続けた由伸グッズ。己の夢を託し、自分を重ねた背番号24。入れ替わりの激しいチームにおいて、常に高橋由伸はその真ん中にいて、いつでも背番号24は巨人の中心だった。

自分を投影した分身であり、己を映した鏡のような思い入れの強い存在だったから、監督になって以降はその反動もあって随分と叩いた。叩き過ぎなくらい叩いたと思ってる。ごめんな。
管理人は身勝手だから、理不尽な会社の理屈や不条理な現実に直面するとすぐに逃げ出す。暴れたり、義憤に駆られたり、その度に道をはみ出して、おおよそ社会人としては不適切な生き方をしてきた。

そんな管理人とは真逆の生き方をしてきた由伸にとって、いかにこの3年間が重く息苦しかったか。今なら管理人にもわかるような気がするよ。
OB、マスコミ、フロント、世論。目に見えない敵と戦いながらの3年間。もう多くは言わないけれど、火中の栗を拾ってくれて、寒風吹き荒ぶ嵐の矢面に立ってくれてありがとう。

これが永遠のさよならだなんて思ってない。それはこの前書いたとおり。
ようやくこの最後の最後に男背番号24の意地が見えて、しがらみから解き放たれた野球が見られたから、またいつか東京ドームで背番号24に会えると信じてる。

だからまた近いうちに。挨拶はさよならじゃなく、またな。

常に重圧を背負い続けた21年間。重い重い肩の荷をやっと降ろせる日が来たな。長い間お疲れさま。気が遠くなるくらいの期間、本当に本当にありがとう。にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
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負けだね。うん、これはもうどうしようもない。

だけど、管理人はスタンドの赤い熱狂を見ながらまるで違うことを考えてた。

近い将来、第二次由伸政権はあるかもな。

神宮でもそうだったけど、この最後の最後にきて今までやらなかったこと、いや、今までやれなかったことをやれるようになった。
今シーズン、由伸のバント指示乱発がどうして叩かれたかといえば、リスクを冒さない消極的な安全策だったのが見え見えだったからなんだよな。
つまり、盗塁やエンドランをさせて、それが失敗したら「なんでバントさせなかった?」と非難される。だけど、その逆にあたるバント失敗に対して「なんで盗塁、エンドランをさせなかった?」は無いんだよな。それは成功率、確率の問題だもの。

極論すると、失敗したときに叩かれるようなこと、危ない橋を渡るような采配を一切してこなかったのが由伸政権だったと思う。
だから、ピッチャーは打たれてから代える。打たれる前に未然に手を打つようなことはしない。
ランナーが出ればもっとも成功率の高いバントを選ぶ。今シーズンになって打順のチョイスだけは工夫が見えたけど、奇策らしい奇策もなく、良く言えば正攻法、悪く言えば後手で消極的な指示ばかりが目立った。

話を戻す。
今日の試合の中で渡った危ない橋とはもちろん田口の交代。
そこを叩くのはわかる。こうして結果が悪い方に出たとなると、そこが余計に悪目立ちするのはよく理解できる。
でも、これをやれたことは監督としての成長だし、信念があって失敗したならそれはそれでいい。だって3年間そういうものが何もないから見ていてイライラしたんだもの。
実際、今年まるで奮わなかった田口が初回から全力で飛ばしていたのは想像に難くないし、それはもう単純に球数で計れる問題じゃない。それに、ここまでカープに通用したとなったら、早めに降ろして6戦目、場合によっては5戦目に使うことまで計算するのも当然だもの。67球と見るか、6回を被安打1の全力投球と見るか。交代は決して間違いじゃなかったと思う。

事実、後を受けた畠も7回は楽々と抑えてみせた。このスイッチも、7回の内容を見て8回まで跨がせたことも間違いじゃない。
ただ、唯一の間違いは新井に打たれて同点にされた段階で代えなかったこと。そして、そこで畠の後を受けられるようなピッチャーが誰もいなかったこと。昨日、上原と澤村が打たれたことが重くのしかかる。先攻のビジターゲームじゃどすこいは出せないしな。

1点を守り切るビジョンで勝負を賭けたから、それが崩れたときに全てが壊れた。変な言い方だけど、なるほどなって納得したよ。
失敗したときに周囲から容赦なく叩かれるような策を次々に打ち、叩いて渡る石橋じゃなく危険を承知で吊橋を渡る覚悟が見えたもの。由伸監督に欠けていたのはこういう部分だったんだよ。神宮から今日に至るまでの数日間でそれがよくわかった。今日の結果は悪い方に出たけれど、由伸の信念、覚悟、ビジョン、それらを感じられたから文句はないや。

きっと明日でジャイアンツの2018年と高橋由伸の監督生活は終わると思う。
だけど、またいつの日か、東京ドームで男前の24番に会えるんじゃないかな。俺はこうする、失敗したら俺を叩けと、この10月のような采配ができるなら、必ずその日は来ると思う。
今年で何が終わる訳じゃない。ジャイアンツも高橋由伸も未来へ。
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あれ?勢いってなんだっけ?

と言いたくなるよく見慣れた完敗。
今年、いや去年から何度も何度も見たいつものマツダの試合。あれよあれよと言う間にリードされ、なす術なく負けていく毎度おなじみのズームズームテンプレート。8時だよ全員集合並みのデジャヴで、なんだかもうおかしな安心感さえある。

カープに対しては、こうなんというか歯が立たない感がとても強くある。
「いつもと同じじゃいつも通りに負けるんだから、いつもと違うことをやろう」として上手くいったのが神宮でのファーストステージ。それは継投然り、采配然り。

今日もその片鱗は見られた。初回坂本が出て続く俊太の場面。ここでバントでなく強攻に出たのはシーズンで見られなかった策。
だけど、結果的にそれがゲッツーになってあっぷあっぷしてた大瀬良を生き返らせてしまったし、その裏にあっさりと先制を許したのとはあまりに対照的な結果になった。

じゃあ、いつも通りの野球をしようかと3回表、小林にバントをさせても点には繋がらず。
投げる方も敗戦処理班の中川を出したら、1イニングを0に抑えるのに生きるか死ぬかの必死の全力ピッチング。
これじゃあ埒が明かないと、ビハインドで上原を出したらあっさりと被弾する有様。
つまり、短期決戦用のイレギュラーな奇策を打っても、いつも通りの定石通りの攻めでいってもどちらでも撥ね返されたカープの強大な壁。
そうこうしてるうちにじわじわと点差は開き、気が付いたら終盤になっててそのまま逃げ切られる。ね?これがマツダで見るC-G戦だよね。知ってる知ってる、オチまで全て知ってるよ。

このまま終わりなのか?
ジャイアンツに何か上がり目はあるか?
あるならば、それは岡本と阿部さん。この二人が不発のままファーストステージを勝ち上がって来たのがジャイアンツ。それはつまり、この二人が打ち出せば更にまだチーム力が上がることに他ならない。
その意味でいえば、阿部さんが2回に自打球で交代した時点で今日の勝敗は決まっていたのかもしれない。ちょっと象徴的な退場劇だったよな。

まあ、重く受け止めても仕方ないし、それはカープ側からしたら笑止千万なんだ。なんたって、ジャイアンツは借金持ちの3位だし、今年カープにけちょんけちょんにやられたんだから。
明日は開き直ること。その上で楽しむこと。Take it easyですよ。やる方も見る方も勝ったら儲けくらいでいりゃあいいんですよ。期待しないけど明日も見るからな。
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いやぁ、すごかった。
説明いる?いらないよね。見た?見た?うん管理人も見たよ。

いつものように四の五の屁理屈を書こうにも、こんなもん見せられたら何もないですよw
管理人だけじゃなく評論家も黙るよこんなもん。見りゃあ分かるというか、もう口あんぐりですよマジで。



正直、あまり良くないスタートだったと思う。
試合前のブルペンを見て、菅野の球はあまり走ってないように見えた。
逆に1回表、坂本の全く合わない三振と俊太マギーが手玉に取られるサマを見て、原樹理はかなりいい出来なんだろうと踏んだ。
そして、三者凡退ではあったけど、1回裏ストレートが140キロ前半であまりスピードの出てない菅野に不安
を覚えた。あぁ、これは苦戦するかもなと覚悟した。



でも、そんな心配どこ吹く風と、バッサバッサと相手打者をなぎ倒していった大エース様。
昨日上原が言った「一人で投げ切って」を真に受けていたかのような快投。
・・・そうだよな、序盤あんまり球速が出てなかったのもペース配分なんだよな。

上原先輩の発言を周りはジョークに受け止めても、ただ一人菅野智之だけはそれを本気にして、忠実に守ってみせた113球。これはもう伝説の域だ。今日、神宮球場で見られたものは後世に語り継ぐ神話になる。本当にとんでもないものを見た。



そして、関東圏最後(?)の試合とあって、外野スタンドに挨拶に来たジャイアンツナイン。
うん、昨日は采配で勝って、今日は個の圧倒的な力で勝った。今が今年で一番強いな。最後の最後に由伸を男にしようと一致団結して燃えているのか、全てがいい方に向いて上手く回っている気がする。

でも楽観的なことは言わない。
レギュラーシーズンでカープにこてんぱんにやられたのは事実だし、特にマツダでやる試合にいい記憶は何一つないから。

だけど夢は見られる。ここ数年忘れていた強い巨人が戻ってきたし、今のチームならその夢を託せる。間違いなく言えることは、あと3試合はこのチームの試合を見られる。
フィナーレに向けて広島へ走っていくチームに、東京から祈りと願いと大きな愛を込めて。
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うん、いいんじゃない?
「予告先発 今村」を見て素直にそう思った。

退任が決まってからどこかふっ切れたように見える由伸だけど、この人選もすごくいいと思うよ。
今までの由伸なら、来年も指揮を執る前提なら、明日の先発はストレートに菅野だったと思うもの。もっと言えば、そこで僅差で負けて「あぁ、やっぱりな」までが容易に予想できたもの。

開き直ったというか、最後の最後に殻を破ったというか、魅せるようになってきた由伸ジャイアンツ。
明日を捨て試合にして、2戦目の智之に全てを託す采配。3戦目は総力戦として全力で勝ちにいく、明日無き戦いにして背水の陣。いいよいいよ、これでいい。
菅野に全てを背負わせすぎる感はあるけれど、それが許されるのは菅野智之が12球団で最高のピッチャーだから。国内最高のエースを擁するチームなんだから、何も気にすることなくその大黒柱を頼れ。
逆に間違って初戦に勝とうもんなら、その1勝は1.5勝にも値して圧倒的有利になる。こっちが3位でチャレンジャーなんだから、負けて失うものなんかないんだからこの攻め方は正解だよ。

ジャイアンツファンは明日負ける前提で見ればいい。
何点取られようが、どれだけ劣勢になろうが笑って見てればいい。だってそういう前提の日なんだから。指揮官はそういう策を選んだ。明後日、明々後日に全てを賭ける手を取った。
それが外れたっていいじゃない。当たれば得る物は大きいし、繰り返すけどこれは3位だからこそ取れる戦法。2位で出場してたら初戦を捨てるなんて策は許されないもの。

うん、気に入ったよ。
由伸が退任しないなら1ミリも興味のないCSだったけど、こうなったら全力で信じて全力で応援してやらあ。14日はレフトスタンドに行くからな。男背番号24、長年の感謝を込めて応援するからな。待ってろよ。

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あぁ、この子は特別な子なんだ

今日やっと管理人は気が付いた。岡本和真は野球の神に選ばれし神の子。そんじょそこらの選手とは持っているものが違うスペシャルな選手。

あのデッドボールまでは、最年少での100打点記録は既定路線だった。その実現を誰も疑うことのない順風満帆なイージーロードだった。
だけど、あのデッドボールで全てが狂った。素人目にも明らかなまでに調子を落とし、出場させ続けていることを咎める声も少なからず聞こえたロング&ワインディングロード。

無理なんだろうなあ。あのデッドボールさえ無かったらなあ。それでもよく頑張ったよ。惜しかったよ、また来年頑張れよ。
巨人ファンがそんなことを思いながら迎えた今シーズン最終戦。

ほら、今日も思ったはず。
3回表の満塁のチャンス。おまえが選ばれし者ならば、真のスターならばここで打って決めてみせろと。この上ない試合のこの上ない局面で、注目の集まる場面で男を上げてみせろと期待したはず。

・・・そこで決められなかったことで、がっかりしながらも少し安心してみたり。
そうだよな、そんなに上手くはいかないよな。人間だから仕方ないよな。
管理人も自分の尺度で考えて変に納得してしまっていた。岡本、ごめん。

確率でいえば99%不可能になってから跳ね返し、奇跡的に達成した100打点。しかもそれはその活躍がCS進出決定に直結した決勝打。
舌を巻くとはこのことで、ただただ唖然とした。スターってこういうもんだよなと妙に納得もした。

あの当たりは決してバットの芯で捉えたものじゃない。それでもあれだけの打球が生まれる。繰り返すけどあの局面で生まれる。すごいよ。これは阿部さんも監督も前監督も唸るよ。ホントにすごいスラッガーになったもんだ。

管理人は長いことジャイアンツを見てきているけど、実はこういう感覚になったのは二度目。
一度目は他でもないあの松井秀喜。それに引けをとらない、久々に自分の尺度では測れない選手が出てきた。
このスペシャルな四番を擁して行くぞCS。ヤクルト、待ってろよ。
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原巨人

・・・と書くといろんなヤツが反応して噛み付いてくるナーバスな時期だ。
オーケーオーケー、冷静になろうぜベイビー。今日書きたいのはそれじゃないし、まだ何も決まった訳じゃない。それについては正式発表してから書くぜ。

ここでいう原巨人とは、2006年から2015年までのいわゆる第二次原政権のこと。
その長期政権の中で一番の功労者は誰だったか?
ジャイアンツファンならみんな答えを知っている。迷うことなく即答できる。
ご想像の通りであれだけど、第二次原政権とは山口鉄也なくして語ることはできないどころか、山口鉄也そのものだったとさえ思う。・・・いや、いくら何でもそれは言い過ぎか。
だけど、第一人者なのは疑いようのないところだし、ファンなら誰も異論のないところだと思う。

この上なく過酷な使われ方をした選手だった。
単純に肉体的な酷使ということだけでなく、常にヒリヒリする場面で、たったのヒット1本で試合が引っくり返るようなタイトな場面で投げ続けた642試合。
起用法が決まっているクローザーではなく、常に準備をしていつ行くかわからないセットアッパーとして投げ続けた11年間。「困ったら山口」は一時期当たり前のように言われていた合言葉。
回の頭だけじゃなく、前のピッチャーが作ったピンチを封じるためにマウンドに上がったことも何度あるだろう?何十回じゃなく何百回のレベルだよな。一番キツイところ、誰もがやりたくないところを一手に任され、地獄のような環境で投げ続けてきた鉄腕。

醒めるようなことを言ってしまえば、こういうピッチャーはどの球団にもたまに出てくる。
だけど、その誰もが短期間で潰れ、人知れずひっそりと表舞台から消える。
山口が異常だったのはその実働期間の長さ。9年連続60試合登板の偉業もそうだし、ほら思い出してみればいい。長かった第二次原政権を振り返って、山口だけ「風神雷神」と「スコット鉄太朗」って異名が二つある。越智&クルーンと語られた小笠原ラミレスの時代と、マシソン&西村と語られた阿部内海の時代。その二つの時代を常にトップで駆け抜けたのが他でもない山口なんだ。

ピッチャーとしての武器は、左打者へはスライダーとツーシーム。スライダーに踏み込んでこようとする左打者の胸元をえぐるツーシーム。このコンビネーションは圧巻だった。
右打者へはクロスファイヤーのストレートとチェンジアップ。
右でも左でも関係ない完成度の高さがあったし、あまりにも使い勝手のいいその万能さこそが他でもなくここまで酷使された理由。
山口が頭角を現した2008年から原が退任する2015年までの総試合数1,152に対して、山口が投げた登板数実に529。いつ見ても山口が投げてるような記憶があるのは当たり前。本当に半分投げてたんだもの。

突然のさよならだったけど、山口ファンだった管理人は少しホッとした気持ちもある。
正直、今年ただの一度も一軍に呼ばれなかったことで察するところもあった。
・・・だって、このレベルの英雄がこれ以上苦しむ様は見たくないし、その名前を傷付けたくもない。これを読んでくれている人ならばわかっているとは思うけど、山口鉄也はジャイアンツにとって本物の英雄であり超が付く大功労者。二度の三連覇全て、つまり6度の優勝に全て欠かせない貢献をしてきた不世出の選手。あれだけすごかった山口は記憶の中のまま、あの輝いた山口のままでいてほしい。どんなときでも助けてくれたあの頼れる47番のままでいてほしい。ここ数年、無理にそのプライドを傷付けないような起用で、騙し騙し使われている山口は見ているのが辛かったもの。

ありがとう。
心から言える。心を削り、身体を酷使し、常にハードな状況下で投げ続けてくれてありがとう。
どれだけ無理をしてくれたのか、毎年60回も70回も投げ続けてくれたことがどれだけ幸せだったか。今年、リリーフ陣が崩壊したことで余計に身に染みた。

大好きだからかっこ悪いおまえは見たくない。だけど、もうかっこ悪い姿すら見られないことが悲しい。気の弱そうな、人の良さそうなはにかんだ笑顔と正反対の、えぐいまでのツーシームとスライダーでバッタバッタと斬り捨てる雄姿がもう見られないのは悲しい。
読売巨人軍史上最高のリリーフエース山口鉄也、本当に本当に本当にありがとう。
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33歳という年齢の割りに、随分と昔から西村を見てる気がする。

調べてみたら、西村の一軍デビューは2004年。頭角を現したのは2006年。
2004年はまだ監督が堀内の頃。2006年は交流戦で地獄を見たあの暗黒の時代。ひと昔前どころじゃなく本当に隔世の感がある。

先発西村(05年、06年、11年)
セットアッパー西村(07年、08年、14年)
クローザー西村(12年、13年)
敗戦処理西村(16年、17年)

こんなにいいように使われたピッチャーが他にいるだろうか?
投手として考えられる全てのポジションをこなし、シーズンの中でその立場を変えることも何度も経験して、酸いも甘いも噛み分けて投げ続けたプロ生活15年470試合。

これだけ長いことチームに貢献し、二度の三連覇においては欠かせない選手だったにも関わらず、不自然なくらいに扱いが軽く人気もなかったのが西村。2013年に至ってはセーブ王に輝き、リーグ優勝に少なからざる貢献をした立役者にも関わらず、彼のグッズが量販されることもなく、その後プライドを傷付けるような起用も何度も何度もあった。陰日向に咲くとはこのことか。

「僕は地味だから目立たなくていい」と公言していた男の最後は、プロに入って初めて遂に一度も一軍で投げられなかった年のオフにひっそりと。それもまた彼らしい。
実働期間の割に意外に数字は残ってなくて、セーブ数81、ホールドは77。一つの目安になる100に近いようで遠いようで、それもまた西村な感じ。
桜やヒマワリみたいに、咲けば誰もが目を留める花がある。それとは対照的に人知れず静かに咲き誇る花もある。西村がどちらかは言うに及ばず。


だけど、今年巨人のベンチに西村がいてくれたらどれだけラクだったことか。
あの頃の西村がいたら、勝ち切れた試合はいったいいくつあっただろう。
西村といえばシュート。そうハッキリ特徴付けられるピッチャーだった。15年間お疲れ様でした。ゆっくり休んでください。
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