8月にヒロアカが終わり、9月に呪術が終わってしまった週刊少年ジャンプ。
ワンピースこそ健在なものの、言うまでもなくこれは王者ジャンプの未曽有の危機である。
飛車角落ちみたいな状態になってしまったジャンプの未来を担うマンガは何か。
ネクストヒロアカ、ネクスト呪術になれる若手のホープはどれだろうかと考える。
・あかね噺
主人公は10代の女の子。舞台はなんとなんと落語界。
アルバイトでの人間観察、厳しくも優しい兄さんたちからの指導、そして大きな大会で実績を積み、ひよっこだった主人公がどんどん成長していく物語。そう、これぞまさしく「努力・友情・勝利」。ジャンプの掲げるメインテーマそのもの。
そして、普通に生活しているとなかなかご縁のない落語の演目が、作中で実に効果的に使われてる。バトルマンガの必殺技のように古典落語の演目が炸裂し、爽快感やわかりやすさにおいては、むしろ戦いで決着をつける類のマンガよりも上なのではないだろうか。
「異色のフリをした王道中の王道マンガ」、それがあかね噺である。
・カグラバチ
うん、とてもいい。過去、この手のマンガはジャンプに無数に載ってきたけれど、上手い具合にバランスが取れてる。
呪術やSAKAMOTO DAYSに比べるとコメディ要素は控えめで、ハードボイルドなシリアステイストで展開していくダークヒーローもの。刀がメインテーマのバトルものだけあって、日本よりも先に海外のマンガファンが飛び付いたいわば逆輸入的作品でもある。
キャラ立ちが弱かったり、顔の書き分けが苦手なのか表情が乏しい感はあるのだけど、構図の鮮やかさとバトルシーンを描くセンスは独創的にして圧倒的。そして、無表情だからこそ主人公が映えるような面もあり、それこそが上述のバランス感に繋がる。
単行本の売り上げも上々で、ジャンプ本誌での扱いもワンランク上がって主力になった感がある。遊びの要素が少ないダークヒーローものだからトップになることはないのかもしれないけど、カラー的にも呪術の後を任せるには適任なのかなと思う。
管理人はあかね噺は買っていないけど、カグラバチは全巻揃えた。まだ4巻だしね。これは来ると思うぞ。
両方、タイトルをクリックすると結構な分量試し読みできるからぜひお試しあれ。
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