10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 13 | 14 | 15 | 16 | |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
解説席にいた前監督は、打ちまくるゲレーロを見てどう思っただろうか。
きっと心の中に少なからず苦いものがあったであろうことは想像に難くない。
ゲレーロのバットが止まらない。今日もまた大暴れしてくれた。
知っての通り、もともとこれくらいやるだけの能力はある選手。それを去年は全くもって活かせなかったし、今年は逆にスタートから最大限どころかそれ以上に発揮できてる。
これは由伸には気の毒だけど、人心掌握に長け経験豊富で手練れの原ならではの手腕が生んだ成果。
就任直後からゲレーロの再生を声高に掲げ、もっとできる選手なんだとマスコミを通じてアピールし本人のプライドを立てる。打撃指導も直接施して気持ちを乗せてやり、本人が気持ちよくそれでいて誇り高くプレーできる環境を作ってやった結果の表れ。
どういう上司か、どういう環境かで人はここまで変わるし、それが孤独感を持ちやすい外国人なら尚更。このボスは俺のことを見ててくれる。俺のことを評価してくれてる。祖国から数万キロ離れた異国で一人戦う身にそれが心強くない訳がない。きっと今年のゲレーロは、周りが思う以上にボスのため、チームのために戦う気持ちがあると思うよ。前監督は数年後のために、心の中のほろ苦さをしっかり胸に刻んでほしい。
そして、これだけ打ちまくるとゲレーロを5番に据えてもいいように思う。陽が5番じゃ少し心許ないのは誰しも思うところだし。
だけど、原はもう少し先を見ているのかなとも思う。
守備や走力を考えると、試合終盤ゲレーロを交代させるケースが多くなる。事実この3試合とも全て途中交代してる。1点を争う緊迫した展開になればなるほど守備固めや代走の重要度は増してくるものだし。
かなりの確率で途中交代させる選手をクリーンアップに据えるのは、ちょっとばかり収まりがよろしくないかなと。原はその辺を考えてるんじゃなかろうか。
ただ、今年の打順は実質的に2番3番4番が中軸。坂本丸岡本はよほどのことがない限り、ほぼ全試合フルイニングに近いレベルで出るだろうから、そう考えると5番ってポジションを少し軽くして、必ず途中で下がるようなゲレーロでもいいのかなとも思う。
さて、原はどっちを選ぶか。
いずれにせよ明日も頼むぜカリビアン。
小林は打てない。
あまりの打てなさに見切りを付け代打を出すと、代わって出てくるキャッチャーは大城くんか宇佐見。
大城くんは守備が物足りない。
リードがとやかくはここで語らないけども、少なくとも走られまくった肩の弱さとパスボールの多さは特筆に価する。
守備重視の小林から試合途中で大城くんに代えると、大事な試合終盤になんとも言い難い心配が付いて回った。今年何度もそんなことがあった気がする。
逆に大城くんがスタメンで途中から小林を出すと、今度は打撃が絶望的になる。大城くんを既に出している以上、小林に代打は使いにくくなり、穴を抱えたままアウトの一つ一つが重くなる試合終盤を戦わざるを得なくなる。
「守」の小林。「打」の大城。・・・宇佐見はなんだろ、今年に関しては比較のテーブルにすら上がれてないな。
小林と大城くんの毛色が違い過ぎて、どっちを使うかでまるで戦い方が変わってしまう。しかも、それぞれ一度しか使えないカードだから、手を打つときはしっかりシフトチェンジしなきゃいけない片道切符。
・・・前置きが長くなったけどさ、炭谷を獲ったのは小林がもう一人ほしかったんだと思うの。
小林に一人前になってほしかったけど、どうやらそれは無理だ。ならば、半人前が二人いれば一人前になるだろう、ってのが答えだと思うの。
小林の打撃向上に期待するよりも、大城くんの守備上達を待つよりも、現実的で即効性のある手段として小林を二人にしたんじゃないかな。その証拠に大城くんはファーストの練習を始めたようだし。
だから、来年はキャッチャーのところでバンバン代打が出る。
代打が出ても守備面で遜色なくカバーできる控えがいるから、小林だろうが炭谷だろうが5回でも6回でも遠慮なく代打を出せる。
だって「8番キャッチャー」に4打席回るとして、代打が第3打席かそこらでヒットを1本打ったらそれは「8番打者が4打数1安打」って解釈でいいし、守備が初めから最後まである程度の水準を保てるなら、「3人がかりで一人前の仕事をした」って見てもいいんじゃない?違う?
・・・え?
どこにそんな期待できる代打がいるんだって?
獲ったじゃん。ついこの前。中島をバンバン使えるように、同レベルのキャッチャーを二人にした。いや、キャッチャーが二人いるから、中島を惜しみなく出せるようになった。そういうことなんじゃないかなあ。
小林と炭谷で「0.5×2=1」だけじゃなく、中島と炭谷でも「0.5×2=1」なんだよ。すごく理に適ってるんじゃないかなあこれ。
来年、炭谷には何も期待しちゃいけない。
今シーズン夏場以降の小林を見た気持ちと同じスタンスで見ればいい。だけど、小林が下がってもまだ小林に劣らない守備力の炭谷が出てくる。炭谷の代わりに炭谷程度の小林が出てくる。この「0.5」は「0.5」だけど実は本当に意味のある「0.5」。
そして、代打を出す場面がここ一番のヤマならば、相手のピッチャーが右投げならば、中島じゃなく阿部が出てくる。
その裏のイニング、ウグイス嬢のアナウンス。
「代打の阿部がそのまま入りキャッチャー」
来年の春、東京ドームでこれを聞いたらヤバイなもう。勝ってようが負けてようが泣いてしまいそうだ。
そして思うのは、阿部さんが1どころか2でも3でもあったから、今こうして0.5をかき集めてるんだよね。そういうことだと思うよ。