難しいなぁ。ホームが果てしなく遠い試合で、投げる方は阪神のピッチャーも含めてみんなすごかった。昨日に続き「投手戦」と表現していい内容の試合だけど、負けなかったのはいいことだけど、さすがにノーアウト満塁を逃したとなると「うれしい引き分け」よりは「悔しい引き分け」感が強い。
メッセンジャーを始めとして相手のピッチャーの出来は良かった。かなり良かった。1点勝負の試合なのは観てる誰もが感じたし、そう簡単に打って得点できるような空気じゃなかったのも確か。
だから、村田に2度もバントを命じたのも、9回に小笠原に代打を出したのもわからなくはない。山口と西村をそれぞれ2イニング投げさせたのも間違いではない。正当化はできる。
でも、まだ4月なんだよ。あと120試合も残ってんだよ。目の前の勝ち負けに拘りながらも、長いスパンでのチームの勝ち方、夏と秋のチームを見据えて戦うべき時期だと思うんだけどなぁ。原はちょっと余裕無さ過ぎなんじゃなかろうか。
9回を例に挙げると、
・ノーアウトランナー1塁 ランナーは代走尚広
村田、初球でバントの構え。7回にバントさせてる以上、ここでもバントじゃなきゃ変なのはわかる。でも、尚広がうろちょろしてれば榎田はクイックになり速球主体になり、って変化がある訳だから、村田に任せても良かったんじゃないのかしら。まあ、マートンがポカしたおかげでここは問題なしだったけど。
・順当に由伸敬遠でノーアウト満塁 ボウカーに代打谷
いいんだけどさ。じゃあ、なんでボウカーを使い続けてるの?って話なんだよな。ちょこちょこと打てるようになってきたボウカーだけど、ファンもベンチも「あぁ、ようやくボウカーが戦力になった」と思えるのは、勝負所で大きな仕事をしたときでしょ?ヒット1本打って喜んでたんじゃ、二軍から若手連れてきた方がいいよ。で、勝負所で毎度毎度代打を出されたら、ボウカーも結果の出しようが無いし、いつになっても扱い変わらないよね。
・1アウト満塁で小笠原に代打加治前
確かにね、小笠原は今日危うく戦犯になるとこでした。7回の満塁で倒れたのは非常に寂しい光景でした。ただ、なんぼ昨日のヒーローとはいえ、追い込まれたら簡単に三振するレベルから脱却できてない加治前を、大先輩のところで代打に送って、はたして加治前は普通の精神状態で打席に立てたのか?ただでも緊張する場面で、余計に気負う理由まで被せちゃったんじゃないのかしら。
・2アウト満塁で代打實松
谷と加治前が倒れた時点で9割方無得点になるイニング。よほどのことが無いと、この3人目は打てない。だから、代打の順番だけ見れば、先頭に谷ってのは正解なの。
で、阿部に代走を出している以上、キャッチャーを試合に送り出す状況なのはわかる。こういう場面で、しかもドームでの阪神戦で實松が大きい仕事をしたことがあるのも知ってる。でも、さすがに今年1打席しか立ってない男には荷が重すぎるだろよ。
で、前述の話を思い出してほしいんですが、まだまだ始まったばかりのペナントレース。この長い長い戦いを見据えて、あの場面で村田が決めてたら、ボウカーが決めてたら、小笠原が決めてたら、チームにただの1勝じゃない勢いがつくんだよ。不振の中心選手に、期待に応えられてない新戦力に1本出るってことは、額面通りじゃない意味がある。
そして、譲って代打3連発が正しいとしても、さらに言えば先頭に谷まで正しいとしても、寺内を使わないのはおかしいよ。寺だって今年一年を戦っていく中で必要な戦力だもの。昨日と一昨日良くなかったとはいえ、準レギュラーとして開幕からやってきたのになんでここで使わないんだろ。それに、寺が出てきたら、2アウトでない限りまさかのスクイズが相手の頭をよぎる。2アウトからでも、足があるから面白いとこに飛んだ内野ゴロなら相手が焦る。こうやって選択肢が増えてれば、余裕を持って攻められたと思うんだけどなあ。
まあ、難しい。管理人の話は所詮結果論だし、どこかで誰かが仕事して今日の試合を勝ってれば、「原の非情な名采配」って言われただろうし。難しい。実に難しい。
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