以前も書かせていただきましたが、日本シリーズの戦いをよそに、各球団から続々と戦力外通告が行われています。
ジャイアンツからも、昨日斉藤宜之、小関竜也両名の自由契約が発表されました。
ジャイアンツは非常に特殊な球団です。
それは、チームを会社に、選手を営業職社員に置き換えてみるとよくわかります。
選手が頑張って結果を出しても、次から次に毎年他球団の大物選手がFA、トレード等で入団してきます。
「さあ今年はまずまず頑張れた、来年はもっと頑張るぞ」と思ってる矢先に、同じポジションで同業他社の要職者、トップ営業マンがヘッドハンティングされて入ってくる訳です。なんと働きにくい会社でしょうか。
結果、生え抜きの選手でレギュラーポジションを掴むには、
ドラフト上位で入団
↓
即一軍レギュラーに定着
↓
新人王争いをするレベルの大活躍
をする以外にありません。今の生え抜き陣を見れば一目瞭然。高橋、二岡、阿部、みんな一年目から即レギュラーで大活躍でした。(いなくなっちゃいましたが、仁志もそうでした)
(前振りが長くなりましたが)だからこそ、私はドラフト下位指名で、少ないチャンスをものにして這い上がってきた選手が大好きな訳です。清水なんかがその代表格。ドラフト3位入団で、左投手が出てくると代えられる不遇にもめげず、毎年3割前後のアベレージを残し続けてる稀有な存在です。
で、斉藤です。
94年のドラフト4位入団、初めて一軍の試合に出たのは97年のことです。その後も厚い選手層に阻まれ出場機会は少なく、「篠塚二世」と言われたバッティングセンスが花開いたのは、入団から実に7年が過ぎた2002年のことです。
その年
試合 打席 打数 安打 打点 本 打率
109 252 239 74 37 5 310
で見事に才能開花、翌2003年も
109 393 374 108 52 16 289
この2年間は完全にレギュラー、チームにとって必要不可欠な選手でした。
近年は怪我に泣かされ続け、ついに今年は一度も一軍の試合に出ることなく自由契約です。
こういう生え抜きの、下積みをしてきた選手がいなくなってしまうのは、ファンとして非常に残念です。怪我についてうんぬん言っても仕方ないですが、上手く使えていれば相当な選手になった気がしてなりません。
まだ31歳、本人も現役続行を希望しているようですから、いい縁があることを心から願います。
蛇足になりますが、彼の応援歌の
♪うってうてー たかゆーき おおぞーら たーかーくー♪
のメロディは秀逸でした。(聴いてみてくだされ)
http://giantsouendan.com/index2.htm
もう聴けなくなるかと思うとそれも寂しい・・・。
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