【巨人】豊田投手コーチを澤村リリーフ転向の教育係に指令
いつか取り上げたかったことがちょうどニュースになってた。
先発とリリーフってのは、求められるものが違う。
先発はある程度球種の数が必要だし、自分でペース配分して長いイニングを投げられるようにする技術も求められる。
一方、リリーフはほぼ全球全力投球。球種の豊富さよりは、速いストレートと何か一つ空振りの取れるウイニングショットがあることの方が大事。ストレートとフォーク、ストレートとスライダーみたいにほぼ2種類の球だけでやってるピッチャーも少なくない。
必要な要素が異なることがはっきりしてるから、この件についても、澤村はリリーフ適正があるとか、西村は先発もこなせるだろうとか、外から見た部分だけでジャッジメントしてしまいがち。かく言う管理人もこの前そう書いたし、何年も前から似たようなことを書いてきた。
・・・でも、これぞゲーム脳ってヤツなんだよ。
ゲームなら適正数値で表現されるような話なんだろうけど、あいにくこれは生身の人間がやるプロスポーツだ。ストレートが150キロ出るから抑えができるとか、スライダーの変化数値が高いからリリーフ向きだとか、そういう話じゃない。
先発なら投げるのは週に一度。登板日も前もって知らされてるし、「投げた○日後は完全オフ」とか各球団で決まってるから調整もしやすい。
でも、リリーフだと毎日ベンチに入って、毎日ブルペンで肩を作らなきゃいけない。試合展開に応じて6回あたりで投げる日もあれば、延長に入ってから投げる日もある。そのほとんどが僅差の展開で、先発の勝ち星を消しちゃいけないプレッシャーと戦いながらのマウンド。
先発の頃はあり得なかった3連投なんかも出てきて、疲れの取り方、肩の休め方も大きなポイント。そして、なによりも自分が打たれて負けた次の日だろうが、出番が来れば投げなきゃいけないメンタル面の調整が大事。これらはやらせてみるまで本人にもわからん。性格とかの部分も多大にあるもの。
で、何が言いたいかというと、リリーフを指導できるのはリリーフ経験者だけだってことなんですよ。これ当たり前なんだけど、意外に浸透してないよな。
投手コーチって、まあ当たり前だけど現役時代にエース級だった人が多い。ほとんど先発しかやってこなかった人が、いったいリリーフの何を指導し何を矯正するのか、これはホントに不思議で仕方ない。斎藤や川口がリリーフに何を教えられるというんだか?(川口の晩年は「リリーフ」じゃないからな。あれは紛れもなく敗戦処理だ)
だから、豊田さんが澤村に付いてくれることで安心した。豊田さんは現役時代クローザーとセットアッパーを務め、157セーブ81ホールドの金字塔を残した人。越智と山口から師匠と慕われ、進んで後輩の指導をしてきた人間性の良さも折り紙つき。最上級に適任だと思う。
豊田さん頼むで。澤村という選手がここまでで潰れるか、それとも素材の良さ通りにようやく才能開花するかはあんたにかかってる。澤村には何の思い入れもない管理人だけど、後ろにあんたがいると思えば来年からは見る目も変わる。期待してるぞ。
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