巨人ファンならみんな気付いてる。
記憶の中のあの姿より、少しだけ今の実像が違うことを。
それにはいろんな理由がある。
まずは研究、分析されたこと。
ジャイアンツはリーグ2連覇中のチーム。その中心選手は当然に他球団から徹底的に丸裸にされる。
去年、高梨をマウンドに送り出すときは安心して1イニングを任せられた。
右だろうが左だろうが関係なく、セットアッパーとして計算ができるピッチャーだった。
今年の高梨は対左の専門職。逃げるスライダーは変わらず健在だから安心して見ていられるけど、右打者へは不安の方が先に立つ。言ってみれば去年の大江みたいな感じ。
去年その対左ワンポイントを担ってきた大江は、今年はもう一線級の勝ちパターンではない感じ。今でいう戸根とかその辺の扱いにランクダウンした感がある。
打つ方でそれが目立つのは左打者二人。
まずは丸。コロナどうこうという気の毒な事情はとりあえず置いておいて、原にとっての扱いは確実に変わった。
もうスペシャルワンじゃない。おまえの代わりはいるんだぞと、簡単に代打を出されて下げられるポジションになった。これは「主力」から「レギュラー」へのランクダウン。坂本や岡本と並べて語られる立場のはずが、気が付けば若林や尚輝と同列になろうとしてる。
もう一人は亀井さん。
やっぱり冴えてない。今日だって初球を狙うこと自体はいい。スアレスは球が速すぎてチェンジアップに対応できないから、カウントが早いところでストレートに絞っていくのは全然いい。
だけど、打ったのは難しいコースのチェンジアップ。ヤマを張っていたとしても打ちに行く球じゃない。そういう勝負勘とか適応能力が著しく落ちている。これはもう悲しいかな忍び寄る衰えのせい。
今でもかなり聞こえてくるけれど、きっとこの先も亀井さんへの罵声はどんどん大きくなる。
引退しろ引退しろと非難が高まり、いざ引退を発表したら辞めないでくれずっとファンだったと擁護の声が逆転する。今まで数多くの選手が辿ってきた引退曲線に間違いなく乗っている。
・セットアッパーは対左のワンポイントに
・ワンポイントは敗戦処理に
・主力はレギュラーに
・代打の切り札はただの控え選手に
少しづつ目減りして、結果チーム力も落ちた感あり。
なぜなら彼らの代わりを務められる選手はまだいないから。
チームとは生き物。多くのクルーを乗せて進む船。
誰かが誰かの代わりになり、それが一定水準に達したときに無敵艦隊になる。
立場を追われた選手はこのまま失脚するのか?だとすれば、その後釜には誰が座るのか?まだたったの39試合。勝負はまだまだこれからだから、そういう目でチームを見るとよろし。
鬼滅にハマって以来、少年マンガも捨てたもんじゃないなと宗旨替えした管理人。
その管理人が今もっとも推すマンガがこれ。
「チェンソーマン」
正直、画力は低い。
描き分けが不十分で読み流してると「あれ?」ってなることがあるし、進行ももう少し上手くできるような気はする。
描写もとんでもなくグロい。少年誌連載とはとてもとても思えないような血しぶきだらけのスプラッタアクションがこれでもかこれでもかと続く。
登場人物も読者が思い入れを持つ間もなく次々と死んでいく。繰り返すがとても少年ジャンプに載っていた作品とは思えず、読み手を選ぶ作品であることは間違いない。
ただ、それでも魅かれる圧倒的な超展開。
二段飛び三段飛びくらいで予想を裏切る展開が続き、平和な描写で落ち着いたかと思ったのも束の間、奈落の底へ突き落されるような話の高低差に圧倒される。注釈が少ないのも映画的というか、まるで先が読めないのが心地いい。
惜しむらくはサブストーリーの不足。
各キャラのバックボーンに掘り下げが無いから、誰も彼もただミステリアスなだけに留まり浅い。今この現実の社会と比べ、銃の悪魔が襲来した後の世界がどう異なるのかも見えにくい。冗長にならずスッパリ終われた(ひと区切り付けた)のはこのおかげでもあるのだろうけども。
そして、設定上仕方がないとはいえ、愛くるしい外見のポチタをほぼほぼ本編に出せず退場させてしまったのがもったいない。血しぶきが舞い内蔵が飛び出るグロい戦闘シーンの描写に対し、あのかわいらしいポチタがいれば逆に異常さを際立たせられたのではないかと思う。
とはいえ、疾走感ある傑作には違いない。
万人受けする作品ではないにも関わらずアニメ化が決定したのがその証拠。読んでおいて損はなし。アニメに興味ない管理人もこれはチェックしよう。