さて、某アバターアプリがサービス終了してしまった影響で普段来ない人たちがこのブログに来てくれていることを考慮し、しばらくの間野球以外の記事を多めに。
少し前まで呪術廻戦が苦手だった。
完結が近いと言われている今となっては毎週ジャンプを楽しみにしているくらいだけど、ほんの数年前まではなんだかまるで受け付けなかった。
その頃このマンガに抱いていた感想は、
よくわからんヤツがよくわからんルールでなんか争ってるマンガ
こう思っていた。
そこを半ば無理矢理に読み解き、そのよくわからんルールを楽しめるようになって作品自体を受け入れられるようになって、編によっては単行本まで買うに至ったのだけど、本質にしてこの話の肝はやはりそこなんだと思う。
このマンガは、後付けで強引に説明を入れて帳尻を合わせることの繰り返し。
〇〇は死んだのか生きているのか
この術式はいかなる効果があるのか
誰が誰より強いのか
それら全て独自ルールで、勝手な後出しジャンケンで話が進んでいくものだから、そこに少しでも引っ掛かるともう気持ちに距離が開く。え?なんで?って思ったら負けなのだ。
マンガとは往々にしてそういうもので、ワンピースの世界においては悪魔の実を食べれば能力者になるし、鬼滅の中ではカラスが普通にしゃべるけど、ここで言いたいのはそういうことじゃない。
閉じた世界の中で誰も全容を知らないルールのもと、本筋で説明がつかない部分はト書きも多用して話が進む。読者がいかに真剣に考察しようと、後付けでさも当たり前のように前提が覆る。画力が高くないので戦闘シーンがどうなっているのかもわかりにくいし、そのせいで技の効果もキャラの生死までもぼんやりしてる。
造形、設定共にキャラクターに魅力があるからここまでの人気になっているけど、思わせぶりなだけで話の中身は決して濃くない。
そして、管理人みたいなオッサンとしては、こういう雰囲気のマンガに既視感がある。
〇〇は死んだのか生きているのか
死んだはずのなんとかが生きていた―
自然の摂理も物理も無視したトンデモ科学理論で出される必殺技
うん、昔のジャンプマンガってこうだった。
キン肉マンであり聖闘士星矢であり、ドラゴンボールもだいぶそうだ。
その場のノリというか、読者の反応も含めた連載中のライブ感でキャラの生死なり展開なりが変わって、悪びれることなくしれっと続く。真面目に読むものじゃなくあくまで雰囲気を楽しむべきマンガ。ちょっと懐かしいなこういうの。
最先端の皮を被った古き良き時代のマンガ。それが呪術廻戦。
それが見られるのも長くてあと半年(らしい)。作者に翻弄されながら楽しもう。
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