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開業以来初!東京ドームが50億円リニューアル
ジャイアンツが東京ドームを捨て新球場を造るのではないかという噂がある。
今に始まったことじゃなく、ここ数年ずっと実しやかに言われてる話だ。
そりゃそうだ。完成当初は最新鋭の設備で東京の観光名所ですらあったドームも、気が付けば完成から今年で28年目。大きい物の例えで「東京ドーム○個分」なんて表現もめっきり聞かなくなったし、「BIG EGG」なんてもう完全に死語だ。
きっとそう遠からずの未来、ジャイアンツは都内のどこかに自前の球場を建てるんだろう。
だけど、それはまだ先の話。少なくともまだ数年はホームとして使い続ける東京ドームさんが、このオフに50億円をかけてリニューアルされるという話。
野球観戦というのは、行かない人が想像するよりもずっとずっと金のかかる娯楽。
特に内野席ならS席で6,200円。A席で5,400円、B席でも4,000円。決して安いもんじゃない。
それにご存じの通りの物販価格。ビール1杯800円は有名な話だし、食べ物もちょっとつまみ程度のスナック菓子とかでも240円とかする。食事らしいものを食べようとすれば1,000円弱は避けられないし、選手弁当とか球場らしい物を食べれば1,500円超。
巨人ファン必携のオレンジタオルも一番安いネックタオルで840円。勝って機嫌が良くなって活躍した選手のTシャツやら買った日にゃどれだけ金があっても足りない。それに12球団で最高価格のレプリカユニ。そのお値段なんと14,040円。酔って勝ち試合を観て機嫌が良くなってても躊躇するような価格w
野球観戦ってのは映画を見に行ったり、ちょっと飲みに行ったりするよりも遥かに金のかかる娯楽なんですよ。
そういう「高価な趣味」のロケーションとしては、いささか東京ドームさんは物足りなかった。
物足りない中でも一番不満&不快だったのが座席の間隔。とにかく前列との間隔が狭い。狭すぎる。列中央あたりの人が行き来するとなると、身を捩って避けるくらいじゃダメ。座席を立って歩くスペースを確保してあげないと相手が歩きようがない。観戦に慣れてる人は荷物を座席下に隠してるんだけど、あまり来慣れてない人は足元、つまり通路になるところに置きっぱなしにしてて邪魔で邪魔でしょうがない。結果、列中央付近の人はトイレもタバコも回数を自重する羽目になって、あまり楽しくない不自由な球場観戦になってしまう。それを知ってる管理人のようなヘビーユーザーは列中央を絶対に避けてチケットを買うのだけれど、上記のように一度の観戦で金がバンバン飛んでく娯楽において、この状況はちょっといただけない。
それがようやく改善され、座席の背もたれと座面に緩衝クッションが付き、膝前のスペースも拡張されるとのこと。
やっとですか、という気もするけれど、これはやるべき。S、A、Bだけじゃなく2階のC、Dも外野もやるべき。客席数は減るのかもしらんけど、その方がリピーターが増えるよ。2階席や外野席は安いから後回しなんだろうけどさ。
東京ドームにはこの上ない立地の良さがある。首都圏には他にドーム球場は無いから(所沢のアレは断じてドームじゃない)WBCやプレミアみたいな気候が厳しい時期の国際大会もほぼ確実に行われる。
そういう強みを理解しながらも、そろそろこういうファンサービスを真剣に考えて対策を講じてもらわんと。
特に今年のジャイアンツは戦力の上積みが薄く、しかも新任監督で臨む年。Bクラスに低迷しても不思議ない。そして、そうなった時にジャイアンツファンは薄情。優勝争いをした年とそうでない年で露骨に動員に差が出る。思い出してみるといい。ドーム巨人戦の最低動員32,584人はわずか5年前のことだ。窮屈な客席も高い飲食物も「強い巨人が勝つ試合」が帳消しにするけど、その巨人が弱くなったら今までの東京ドームさんじゃ人を集めるパワーは無い。物の値段が高いのは仕方ないけれど、せめて観戦する環境を快適にしてもらわんとね。
日本が誇るドーム球場、ジャイアンツが誇るホームスタジアムにもう一度輝いてもらいましょうよ。東京ドームさん、期待してますよ。